蛋白尿の多い場合、ステロイドなどの免疫抑制治療により蛋白尿は減少し予後は改善します。

蛋白尿の多いIgA腎症の場合、一部の症例は自然経過で蛋白尿が減少しますが、減少しない場合も珍しくありません。

そのまま 蛋白尿が持続してしまうと腎不全へ進行するリスクが極めて高いことになってしまいます。

ステロイドなどの免疫抑制治療を行うことにより尿蛋白が減少する可能性が増えることは前向きの研究でも明らかとされています。

特に、扁桃腺摘出とステロイドパルスによる治療(扁摘パルス)は有効性が高く、検尿異常が全く認められなくなる場合も珍しくありません。

自然寛解があるとはいえ、尿蛋白が多いIgA腎症の状態が持続すると腎障害が進行してしまうリスクは極めて高いことを考えると、尿蛋白が多いIgA腎症の場合は、副作用のリスクはある程度ありますが、免疫抑制治療を選択することが良いと考えています。